kuroumaのお気に入り。
とにかく活字中毒で,部屋の中は本であふれかえっています。そんな私の書評ブログ。

『男のふだん着物』(鴨志田直樹/著・河出書房新社)

以前から着物を着たいと考えている。京都在住だから和装の店には事欠かないが,いかんせん敷居が高い。シロートがいきなり入っていっても足元を見られそうで,今まで暖簾をくぐる勇気が出なかった。


しかし,この本ではもっと気軽で自由な着こなしを提案してくれているので,私のように「着物は着たいが,店に行くにはちょっと・・・」と逡巡している者に勇気を与えてくれる。


例えば,「襦袢の代わりにセーターやスタンドカラーシャツを」というアドバイス。


着物初心者にとって襦袢ってのは,かなりハードルが高い(ような気がする)。着方はもちろん,汗をかいた際の手入れや洗濯などを考えると気が重くなるのだが,この本では,「黒や紺のTシャツに色の濃い着物を合わせると,ちょっと職人風に見える」とか「白のスタンドカラーシャツを襦袢代わりに着用し,袴と合わせるとちょっと書生風になってカッコいい」だとか,とっつきやすい着くずしアイデアが提案されていて,ちょっと安心する。


もちろん,変化球だけではなくて,着物の着方やたたみ方,帯の結び方や,着物の買い方,NOと言える呉服屋との付き合い方,古着屋やネット上で着物を買う方法など,実用的な情報が網羅されていて,お買い得。


A6版・128Pと薄くて手ごろな大きさ,写真もいっぱい載っているから,昼食時に喫茶店へ持って行って流し読みするだけでも楽しめそう。


さて,と,着物デビューはいつにしようかな?



男のふだん着物男のふだん着物
(2000/04/16)
鴨志田 直樹

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『亜玖夢博士の経済入門』(橘 玲/著・文藝春秋)

新宿・歌舞伎町の風俗ビルの一角に亜玖夢博士の研究所はある。そこには,せっぱつまった男(時には女性)が,どうにもならない窮状を解決してもらおうと,一縷の望みを抱いてやって来る。


亜玖夢三太郎(あくむみたろう)博士は,海外の著名な大学で数々の学位を取得後,古今東西の万物の書物を読破し哲学・政治経済学から数学・物理学・生物学に至る諸般の学問に精通している,というとてつもない人物である。


相談者に対して,亜玖夢博士は時には経済学,またあるときは社会心理学の理論,そしてついにはゲーデルの不完全性定理まで使って解決策を伝授する。それぞれの理論は,いんちきでも何でもなく,(簡略化されてはいるが)まともなものである。しかし,その一見完璧な理屈に沿った解決策で相談者が救われるかというと,なかなかそうはいかない。それどころか時として「悪夢」を見てしまうハメに・・・。


一種変わった連作短編集である。分類としてはブラックユーモアと言えなくもないが,経済学などの理論を一般にも分かりやすい形で料理した小説とも言える。ネタになっているそれぞれの理論も,噛み砕いて説明してあるから読み進めるのに支障にならない。(ただ,最後のゲーデルの不完全性定理だけはちょっと分かりづらいが,これはもともと難しいので仕方がないかな)


ただ,なんとなくしっくりこないのは何故だろう?文体の軽さと,学問の理論を分かりやすく説明するという著者の目論見のブレンド具合がいまひとつなのかも知れない。しかし,あまり誰も考え付かなかったアプローチを用いた意欲作であることは間違いない。



亜玖夢博士の経済入門亜玖夢博士の経済入門
(2007/11/28)
橘 玲

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書評ブログ。

「書評ブログ」で検索をかけると,「本ブログ村 人気ランキング」ってのが1番上にひっかかってきた。


そのサイトでは数々の書評ブログが紹介されており,一種壮観なのだが,その中でも1位にランキングされているのはキアさんが書いている「活字中毒日記」である。


何とこの方,毎日1冊分の書評を書いておられる。す,凄い。1日1冊読むことはできても(暇さえあれば,私だって1日1冊は読める?ただ実際にはそんな時間はないのだが・・・),毎日1冊分の書評はなかなか書けない。


小説中心ではあるが,特定の作家に偏ることなく幅広くカバーしているし,肝心のレビューも分かりやすいので,参考になる。


私もせめて2〜3日に1冊くらいは紹介したいが・・・夢のまた夢か??

『文章のみがき方』(辰濃和男/著・岩波新書)

こういうブログを書いていると,自分自身の言葉を伝える技術の拙さに愕然とすることがある。その自覚があるから,書店で「文章の書き方」などの本を見かけるとすぐに買ってしまうのだが,その手の本を何冊熟読したとしても,自分の思いを過不足なく伝えていくことは難しい。


この本では,文章を書く際の心得のようなものが簡潔にまとめてある。

1つ1つの項目は,例えば「辞書をてもとにおく」,「正直に飾りけなく書く」,「借りものでない言葉で書く」,「異質なものを結びつける」,「自慢話は書かない」,「ゆとりをもつ」,「抑える」,「削る」,「いやな言葉は使わない」,「そっけなさを考える」,「低い視線で書く」,「自分と向き合う」,「渾身の力で取り組む」・・・などとどれもすぐにできそうなことだが,自覚していたとしても実際にはなかなかできないことばかりである。


基本を大切に,謙虚な気持ちで書く。未熟な私にはとりあえずこのことから始めるしかない,と心して書いていくしかないのだろう。





文章のみがき方 (岩波新書 新赤版 1095)文章のみがき方 (岩波新書 新赤版 1095)
(2007/10)
辰濃 和男

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『世界に誇る日本の建造物 現代日本を創ったビッグプロジェクト』

最近,『工場萌え』や『恋する水門ーFLOODGATES』,『ダム』,『東京鉄塔』などといった,およそ写真集のモチーフとして考えられなかったものを対象にした本が多く出版されるようになった。


上記の“マニア”本と比べると,この本は社会の教科書的でどちらかというとおとなしい(?)かもしれないが,それでも橋やダム,トンネル,水門などの写真が一挙に掲載されているのを見るのは面白くてついつい見入ってしまった。


個人的な趣味としては,ダムや水門には“萌え”ないが,橋は色々な種類があって面白い。特に形が美しいアーチ橋が気に入った。熊本県山都町の通潤橋,群馬県安中市の碓氷第三橋梁,福岡県赤村の内田川橋梁など,どれも独特のフォルムで味がある。(そういえば南禅寺の水路閣もアーチ橋だ)


巻末には,それぞれの建造物の所在が分かる地図がついているのも教科書的か。


[なるほど知図帳] 世界に誇る日本の建造物~現代日本を創ったビッグプロジェクト (なるほど知図帳)[なるほど知図帳] 世界に誇る日本の建造物~現代日本を創ったビッグプロジェクト (なるほど知図帳)
(2007/10/12)
西山 芳一

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*ちなみに『工場萌え』は↓

工場萌え工場萌え
(2007/03)
大山 顕

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